友浦鉄道

友浦鉄道は、国鉄駅のある岩本と友浦を結ぶ、瀬戸内の小私鉄だ。
ここの鉄道は非常にユニークな列車で知られる。

漁港にて。
一見すると、電関が客車二両を引いてる、正統派(?)の小列車だ。


不可思議なるミキスト。
列車の正体は、クハ+サハ+デキ+ワ+レである。
先頭のクハ…制御車は元ガソリンカーだろう。
客車はどう見ても"ハ"か"ハフ"にしか見えないが、"サハ"だと言い張る所はご愛嬌。
また、レ…赤帯の(元)冷蔵車も注目。国鉄の中古車だが友浦線内専用である。乗り入れの国鉄冷蔵車と誤認しないための赤帯という。


ミキストの後ろ姿。
異様だが、なかなか愉快な編成だ。
制御車はつねに岩本側につく。
このため、制御車を先頭にして終点岩本に着いた際、客車(付随車と呼ぶべきか?)を切り離して、三角線を使って貨車の入換えを行う。


夕方。カーブを曲がる列車。
機関車が最後尾というプッシュプル編成だ。
テールライトを点らせて走り去る風景は見慣れない。
プッシュプルで営業運転を行っているのは、国鉄を含めても日本ではここだけだ。


予備のクハ。職員によると老朽化が酷いために予備にしか使っていないという。実際、たいていは車庫の片隅で暇している。
見るからに元ガソリンカーで、片ボギー式の台車となっている。
普段のクハ+予備のクハの編成となることもある。


友浦漁港駅は貨物専用の駅。友浦駅で客車を切り離し、電関と貨車だけで三角線を使って漁港駅に進入する。
貨車は国鉄の正規の冷蔵車と中古の線内専用木造貨車だ。サイズの違いが歴然としている。


岩本駅貨物ホームに赤帯の"レ"がたたずむ。
奥に国鉄の客車が見えるが、その手前が三角線になっており、向かって左が国鉄駅および当線旅客ホーム、右が引上げ線である。
赤帯の"レ"を置き去りにして、客車は旅客ホームへ、電関とその他貨車は国鉄岩本駅で入換え中である。

この赤帯の"レ"…線内専用(元)冷蔵車は、職員にいわく、国鉄の事故復旧車だが冷蔵性能不良でブローカーの在庫となったものを、引き取ったものという。
同時に引き取った木造貨車(タダ同然だったという)より大柄で、普通の有蓋貨車として重宝しているという。また、当線全線の距離が短いので代用(?)冷蔵車として使えないこともないという。


この奇妙な列車は油口氏の記事にいわく、電動車を減らしたいがための吝嗇という。
ざっとまとめると、
昭和20年代に、台風で全線が被災。海沿いを埋立てた車庫が崩壊して全車廃棄。車両を全面的に再購入、併せて電化された。
変電所も電動車も最低限。車両はブローカーから適当な中古車を調達。おかげで前歴不明な車両ばかり。

ケチをするところがどこか間違っている気がするが、それもまた良し。

友浦駅および岩本駅の、三角線を使った入換えが特徴的だが、これについては別項で記すことにする。
【了】



  • 最終更新:2015-06-07 09:28:28

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